実際に平屋を建てた人が後悔したポイントを知りたい。
今日の記事はこういった疑問に答えます。

私は2018年12月に平屋を新築しました。
1年以上住んでみると、やはり後悔・失敗ポイントというのは出てくるものです。
今日の記事では私達が建てた平屋の後悔・失敗ポイントを2つご紹介します。
さらにネットや雑誌でよくみる平屋の後悔・失敗ポイントについても9個取り上げます。
- 私が建てた平屋の、平屋独自の後悔・失敗ポイント2選
- ネットや雑誌でよくみる平屋の後悔・失敗ポイント9選
これから家を建てるかたで、後悔のない平屋を実現したい人はぜひ参考にしてみてください!

こんな疑問をお持ちのかた、多いですよね。
「とりあえず住宅展示場に行ってみよう」もアリですが、展示場の家は豪華すぎてリアルサイズの住宅イメージがつかめないばかりか、平屋のある展示場はほとんどありません。
わざわざ展示場に行かなくても、資料請求サイトを使えば、一度に複数社にカタログ請求が可能。自宅にいながら様々なハウスメーカー・工務店の魅力を比較検討できます。
詳細は平屋のカタログを一番簡単に集める方法をご覧ください。
- 私が建てた平屋の後悔・失敗ポイント
- ネットや雑誌でよくみる平屋の失敗・後悔9選まとめ
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私が建てた平屋の後悔・失敗ポイント

最初に私が建てた平屋の、平屋ならではの後悔・失敗ポイントをご紹介します。
- 洗濯機と主寝室が近かった
- 土地は眺めの良さより形を優先すればよかった
我が家の後悔ポイント1:洗濯機と主寝室が近かった


わが家は暮らし始めて1年くらいは、朝か昼間に洗濯機をまわしていました。
そのため、洗濯機と寝室が近いデメリットを意識することはありませんでした。
しかし、妻も働き始めて共働きとなった2年目以降は、夜に洗濯をして、衣類乾燥除湿器で乾かすパターンが増えたのです。
ワンフロアに全てを詰め込む必要があるのが「平屋」
1フロアにすべての部屋、機能をもたせなくてはならない「平屋」という構造が、洗濯機の音の問題を発生させた原因のひとつだと考えられます。
似たような事例で、「廊下を省くためにLDKと個室が近接する間取りの平屋を作ったけど、夜中に動かす食洗機の音がうるさくて気になる・・・」といった後悔も聞いたことがあります・・・。
- 平屋は1フロアにすべてを詰め込みます。寝室と音の発生源の距離を離す難易度が2階建てに比べて高いです!
- 睡眠を妨げるような音が寝室の近くで発生すると健康によくありません。
- 音は間取り図面には書いてありません!
洗濯機やトイレなどの音が自分達の生活に悪影響を及ぼさないか、配置は慎重に検討しましょう。
ちなみにトイレの位置も寝室に近かったので、断熱材を壁に入れて対策しました。
我が家の後悔ポイント2:土地は眺めの良さより形を優先すればよかった
- まわりに建物がなく陽当たりが良い
- 南道路で開けていて眺めがいい
- L字型の変形地だが、150坪あり平屋を建てるのに十分な広さがある
陽当たりが良いことは成功でした。
しかし、今思えば眺めが良いことにこだわりすぎて、L型の変形地を選んだことは少し後悔しています。
眺めのいい平屋を建ててみた結果【景色はそれほど重要ではないです】の記事でも書きましたが、眺めの良さは思っていたよりもメリットが少ないです。
しかし、土地の形は決定的に重要です。
特に平屋はワンフロアに全てを詰め込むので、土地の形による制約が2階建てよりもシビアです。
L字型だと、やはりL字型に沿った間取りにならざるを得ないため、自由度は低くなります。
これが長方形や正方形だったら、もう少し自由な間取りの組み合わせが検討できたのではないかと感じました。
設計士さんは苦労して考えてくれたので、その点は感謝していますが・・・。
- 平屋にとっては土地の形は家の特性を決める決定的な要素になりやすい。
- 変形地に平屋は間取りの難易度高め。
- 正方形や長方形のキレイな土地なら、例えば周囲が建物に囲まれていてもロの字やコの字の中庭平屋にするなどの工夫で回避できます。
- 眺めの良さはオマケ。そんなに外ばかり見ないです。眺望か形の良さかで迷ったら、絶対に土地の形にこだわることをすすめます。
キレイな眺めはたま~に観光地などで楽しみたいです。
私が建てた平屋の、平屋独自の後悔・失敗ポイントまとめ
わが家の平屋独自の後悔・失敗ポイントをまとめます。
- 洗濯機と寝室が近くて音が気になる。1フロアにすべてを詰め込む平屋は音の対策が難しい。
- 土地の形にこだわればよかった。変形地に平屋は間取りの自由度が低くなります。正方形や長方形の土地のほうがやはり良いです。
ネットや雑誌でよくみる平屋の失敗・後悔9選まとめ

続いて、家づくりの雑誌やネットでよくみかける、新築平屋の後悔・失敗ポイントを9個ご紹介します。
平屋の後悔ポイント1:水害があったらどうしよう

土地を決める前にハザードマップを見なくて後悔のパターンです。
平屋はワンフロアのため、水害にあった場合に緊急避難先としての2階が存在しません!
2階建てよりも水害によって生命が危機にさらされるリスクが高いです。
平屋に限らず土地探しの基本中の基本ですが、家を建てる前にハザードマップは絶対に確認しましょう!
国土交通省が運営する「ハザードマップポータルサイト」を使えば、家を建てようと思っている地域のハザードマップを簡単に探すことができます。
わが家の場合:危険区域外でした
我が家は事前にハザードマップを確認したところ、危険区域外でした。
しかしハザードマップを見ると、わが家から1kmほど離れたところは、土石流危険区域となっていました。
もしハザードマップを見ないで、土石流危険区域の土地に家を建てていたらと思うとゾっとしますね・・・
- 土地を探す時はまっさきにハザードマップを確認してください!
- 国土交通省が運営する「ハザードマップポータルサイト」が便利です。
- 平屋の場合は2階に逃げられません。河川の氾濫による水没には構造的に弱いことをよく認識したうえで万全な土地選びを!
土地探しについては平屋を建てるなら土地はどのくらい必要か?【理想は70坪以上】で解説しています。
平屋の後悔ポイント2:家の中心付近が暗い

平屋の採光に失敗して後悔するパターンは非常によく見かけます。
平屋はワンフロアの面積が広いために、外壁に面した窓から家の中央が遠く、中央付近が暗くなるリスクが高いのです。
暗い平屋を回避する方法は主に以下の3つです。
建物を長方形にすることで外壁から中央付近への距離を短くできます。
わが家はプライベートゾーン側を長方形にしたので、中廊下ですが明るさを確保しやすかったです。
ただし土地の形によっては実現が難しいため、土地探しの段階から長方形の平屋を建てやすい土地を探すことが必要です。
わが家の場合:アクリル板を使って採光を工夫しました。

わが家は中廊下の壁にアクリル板を入れるなどして採光を工夫しました。
- 平屋の中央部分は暗くなりがち。採光の工夫が必要です。
- 建物を長方形に近い形にすると採光が取りやすいです。
- コの字、ロの字といった中庭、テラスを取り入れると中央付近で採光できます。
- トップライトは便利ですがリスクもあるので慎重に。
我が家の廊下については【平屋の実例】暗い廊下を明るくする方法で解説しています。
平屋の後悔ポイント3:土地が狭くて思うような間取りにできなかった

平屋は階段がなく本当に便利なのですが、ワンフロアにすべてを詰め込むので2階建てよりも広い土地が必要になることが多いです。
私が建築事務所のオープンハウスや、住宅展示場などを回っている中で、「4人家族で住む平屋はどの程度の土地が必要ですか?」という質問をよくしました。
総じて以下のような返答が多かったです。
4人家族で25坪前後の平屋を建てられなくはないですが、自分達が欲しい間取り、設備を導入できるかどうかは、慎重に考えましょう。
土地については平屋を建てるなら土地はどのくらい必要か?【理想は70坪以上】で解説しています。
わが家の場合:土地150坪ですが30坪は使っていないです
わが家はL字型の変形地。150坪を使いきることは難しく、実際には使ってない部分が30坪ほどあります。
地主さんから田んぼを直接譲ってもらったのですが、150坪ぶん買わないと、陽当たりと建物のプランにかなりの制約を受ける可能性がある形状だったのです。
まあ、おかげさまでL字型の変形地とはいえ、さすがに150坪あると建物と駐車場を4台分確保しても、まだまだゆとりがあります。
坪単価の高い市街地で80坪の土地など到底手が出ません。
- 家族4人でゆとりをもって暮らすなら延床35坪前後の平屋が理想的。
- 35坪前後の平屋を建てるなら、できれば80坪前後の土地があると妥協のない計画が可能です。
- 広い土地を手に入れるには坪単価の安い田舎のほうが有利!
- 狭い土地に無理やり平屋を建てても、住みにくい家になってしまえば本末転倒です。
平屋の後悔ポイント4:防犯対策をしっかりしておけばよかった

平屋は2階建てに比べて建物の面積が増えるので、空き巣などの侵入経路が増えます。
2階だったら無締りでも窓から侵入されるリスクは少ないですが、1階となるとリスクが急上昇!
そんな狙われやすい1階の窓が平屋にはたくさんあります。
空き巣などの住居への侵入被害を防止するには、窓の対策が一番重要ということです。
窓(ガラス破り)の防犯性を高めるために警察庁が推奨している方法は以下の4つ。
雨戸やシャッターなどは強固なので防犯性が高まりますが、わずかな不在の時に毎回閉めるのは面倒です。
わが家の場合:防犯ガラスは不採用ですが、夜も開け放てるように高所用窓を採用
わが家は以下の理由で防犯ガラスは採用しませんでした。
防犯ガラスは採用しませんでしたが、夜でも安心して窓を開け放てるように、電動の高所用窓を和室、寝室、脱衣所、子ども部屋に採用しました。
おかげさまで防犯面のリスクを低減させつつ、自由に窓を開けて換気をすることができています。
特に就寝時の室温調整に役立ちます!
- 平屋は窓から侵入されるリスクが高いです。防犯ガラスを導入すると侵入されるリスクを低減できます。
- 高所用窓は高い位置にあるため侵入されるリスクが低く、開け放ったままでも安心です。平屋の換気用窓として最適です。
わが家の高所用窓については【APW330高所用すべり出し窓レビュー】開閉はチェーンより電動がおすすめで解説しています。
平屋の後悔ポイント5:トイレのドアがリビングに面していて音が気になる

居住スペースを最大限とるためにリビングを中心として、廊下なしですべての部屋をつないだ平屋に多い後悔です。
トイレの音というのは、家族同士でも気になるし、ましてやお客様ならなおさらです。
トイレだけでなく、各個人の個室がリビングと直に接している場合は、音の問題、プライバシーの問題があります。
わが家の場合:トイレはリビングとは離れているので音は気になりません。
わが家の場合はトイレはリビングには面していないので、音の心配はありません。
お客様がいらした時に、ある程度離れた場所にトイレがあると、お互い気を使わないでいいのでラクです。
- 平屋はすべて横の配置で組み合わせを考えないといけません。
中でもトイレは音の問題もあるので、場所選びは慎重に。
平屋の後悔ポイント6:2階建てに囲まれていて日が当たらない

フラットな平屋は、周囲を2階建てに囲まれると、日当たりが悪くなる場合があります。
例えば2階建ての家であれば、周囲を建物で囲われた土地で日当たりが悪そうだなと感じた場合は、以下のような対応が可能です。
敷地いっぱいに建物を広げた平屋の場合は、周囲を建物で囲まれていると日当たりを確保するのが難しくなります。
建物が密集している土地に平屋を建てて、なおかつ陽当たりを十分に確保したい場合には、トップライトを設ける、家の中心に中庭を設けるなどの工夫が必要です。
中庭平屋については中庭のある平屋間取り図34選!【コの字・ロの字】で解説しています。
わが家の場合:リビングと隣地との距離は約4メートル
わが家のリビングから隣地との距離はおよそ4メートルです。
4メートル分は庭を確保できましたが、十分な距離かと言われればそうでもありません。
隣はまだ畑で家は建っていませんが、もしかしたら将来、家が建つ可能性もあります。
今はとても日当たりがいいだけに、できれば隣には建物が建ってほしくないところ。
冗談抜きで、資金に余裕があれば隣の土地も購入してしまいたいくらいです。。。
- 平屋の採光は周囲の建物に大きく左右されます。
- できるだけ2階建て住宅に囲まれた土地には平屋を建てないほうが無難です。
- ただし、中庭やトップライトを設けるなどの工夫をすれば採光を確保することは可能です。
- 一般的に日当たりの悪い土地は売れ残っていることが多く、安く手に入ります。土地の費用を抑えて中庭平屋を作れば、コストと住み心地の両方で満足度の高い家が建てられることも!
平屋の後悔ポイント7:トイレを1か所にしたら、寝室から遠くなってしまった

平屋にトイレは何か所必要?
迷う人は多いです。
2階建てであれば、1階と2階にそれぞれトイレを設ける人がほとんど。
そこで悩む必要はないですよね。
しかし平屋となると以下の理由でトイレは1か所でいいか・・・となりがちです。
しかしトイレを1か所にするなら、その配置は慎重に検討しないといけません!
わが家の場合:トイレは家の中央付近。LDKからも寝室からもアクセスしやすいです。
わが家は玄関が家の中央付近に位置しています。
おかげさまでLDKからもトイレはそう遠くないですし、寝室からも遠くはありません。
このような間取りなので、トイレを2か所にしようという発想は一度も浮かびませんでした。
たまに子どもが「パパ早く出て~」となるときはありますが・・・今のところはトイレは1つでも、用を足すのに致命的な問題は発生していません。
- 寝室からトイレが遠いと悲惨です。
- 冬の寒い夜に、寝室からトイレに行くのがとても億劫になります。
- お腹を壊した時など、何度もトイレに足を運ぶ場合も大変です。
- 移動距離が長すぎるかも、と感じたら、素直にトイレは2か所設置しましょう。
我が家のトイレについては【平屋の実例】大きな窓があるトイレ【掃除がしやすいTOTOレストパルF】で解説しています。
平屋の後悔ポイント8:家事動線を考慮しない間取りにしてしまった

快適に暮らすために最も重要な要素のひとつが「家事動線」。
以下の家事動線で失敗して後悔している人は多いです。
玄関(勝手口)とキッチンの距離が遠いと、スーパーで買ってきた食材をキッチンまで運び入れるのが大変です。
洗濯動線は時短の最重要事項。
洗濯機、物干し場所、クローゼットの距離がそれぞれ遠いと、洗濯にかかる時間が増えてしまいます。
わが家の場合:家事動線にこだわったおかげで、ストレスフリーになりました。

わが家の場合は以下の間取りとしたことで、家事動線が飛躍的にスムーズになりました。
- 洗濯機、物干し場、クローゼットを最短距離にすることで大幅に時短になります。
- 玄関や勝手口からキッチン、パントリーが近いと、スーパーで買ってきた食材を運ぶ距離を縮めることができます。
脱衣所については【平屋の実例】3畳洗面脱衣所のレイアウト【スロップシンクは必須!】で解説しています。
ホシ姫サマについては手動ホシ姫サマの後付けは後悔する?【ホスクリーンとの違いも解説】で解説しています。
パントリーについては【平屋の実例】勝手口のある土間パントリーレビューで解説しています。
平屋の後悔ポイント9:リビングや個室を広くとりすぎて収納スペースが少なくなってしまった

平屋はワンフロアに居住スペースも収納も全て詰め込む必要があります。
できるだけ部屋を広くしようとして収納スペースを削った結果、常に散らかった家になってしまって後悔するパターンが多く見られます。
しかし、平屋で収納をたっぷり取ろうとすると、建物の床面積がグッと増えてしまいます。
ワンフロアの平屋は建築費が高めなので、面積はできる限り削減したいところです。
わが家の場合:収納は玄関、土間、脱衣所、トイレを工夫しました
私達の平屋は「適材適所」の収納を意識しました。
具体的には以下の箇所に収納を設けたことで、片付けやすい平屋を実現できました。
子どものおもちゃのことを考えると、リビングにもう少し収納があってもよかったと考えています。

天井が高い平屋では、ロフトや小屋裏収納を作って収納スペースを確保するケースも見られますね。
しかし我が家は以下の理由で採用しませんでした。
- 物が散らかるポイントは決まっています。収納は必要なところにしっかりと配置するのがおすすめです。
- 特に収納が必要だと思うのは、玄関、土間、脱衣所、トイレの4カ所です。
- 小さなお子さんがいるかたはリビング周辺にも収納があると便利です。
- はしごや階段が必要なロフト、小屋裏収納は、当たり前ですが昇り降りが必要になります。まずは平面の中でやりくりできないかをじっくり検討しましょう。
わが家の玄関収納については【平屋の実例】コート掛けと手が届く下駄箱【玄関収納レビュー】で解説しています。
わが家の土間収納については【平屋の実例】勝手口のある土間パントリーレビューで解説しています。
わが家の脱衣所については【平屋の実例】3畳洗面脱衣所のレイアウト【スロップシンクは必須!】で解説しています。
わが家のトイレについては【平屋の実例】大きな窓があるトイレ【掃除がしやすいTOTOレストパルF】で解説しています。
以上、平屋のよくある後悔・失敗ポイントをご紹介しました。
平屋ならではの後悔・失敗ポイントに注意しながら理想の家づくりを進めてください!

こんな疑問をお持ちのかた、多いですよね。
「とりあえず住宅展示場に行ってみよう」もアリですが、展示場の家は豪華すぎてリアルサイズの住宅イメージがつかめないばかりか、平屋のある展示場はほとんどありません。
わざわざ展示場に行かなくても、資料請求サイトを使えば、一度に複数社にカタログ請求が可能。自宅にいながら様々なハウスメーカー・工務店の魅力を比較検討できます。
詳細は平屋のカタログを一番簡単に集める方法をご覧ください。
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本日も最後までお読みいただきありがとうございました。
みなさんの家づくりの参考になれば幸いです。
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