私は数年前に念願の平屋を新築しました。
もしあなたが、「家族が増えたので、アパートは手狭。一戸建てに引っ越したい!」考えているなら、平屋住宅を建てる必要はありません。
なぜなら、平屋は、広めの土地が必要だし、2階建てに比べて建築費用が高いからです。
それでもなお「平屋を建てたい」「平屋に興味がある」と考えているかた向けに、実際に平屋を建てた私が、平屋についてまとめたのが本記事になります。
- 平屋の7つのメリット
- 平屋の2つのデメリット
- 平屋の価格は高い?安い?
- 失敗しない平屋の間取りの作り方【7つの手順】
平屋を建てようか迷っているひと、平屋を建てることは決めたけど、失敗はしたくない!、というかたは、ぜひ記事をご覧ください。
こんな疑問をお持ちのかた、多いですよね。
「とりあえず住宅展示場に行ってみよう」もアリですが、展示場の家は豪華すぎてリアルサイズの住宅イメージがつかめないばかりか、平屋のある展示場はほとんどありません。
わざわざ展示場に行かなくても、資料請求サイトを使えば、一度に複数社にカタログ請求が可能。自宅にいながら様々なハウスメーカー・工務店の魅力を比較検討できます。
詳細は平屋のカタログを一番簡単に集める方法をご覧ください。
平屋の7つのメリット
そんな風に考えているなら、一度立ち止まってみてください!
理由はたくさんありますが、私が実際に平屋に3年住んでみて感じたメリットは以下の7つ。
平屋のメリット
- 掃除がラク
- 移動がラク
- 洗濯がラク
- 荷物の出し入れがラク
- 安全性が高い
- 家族を身近に感じられる
- 太陽光発電パネルがたくさん載せられる
平屋のメリット詳細は次の記事にまとめています。
フラットな生活は長期的にみてもメリット大
段差のない平屋の生活は、将来にわたって、さまざまなメリットを得られます。
- 足腰が弱る老後に階段の昇り降りをしなくてよい。
- 子供が巣立ったあとも、子ども部屋を別用途に活用しやすい。
間仕切りをなくすなどして、広めの趣味部屋にしてもいいかも。
また、詳しくはこのあと触れますが、住んだあとのメンテナンスコストが2階建てよりも安く済む傾向にあります。
構造的に、2階建てよりも地震に強い点も見逃せません。
2階建ての新築しか考えていないかたにも、土地などの条件があえば、積極的に平屋を検討することをおすすめします!
平屋のデメリットは建築費用と土地
快適に暮らせる平屋ですが、主に以下2点のデメリットがあります。
- 建築費が2階建てよりも高くなる場合が多い
- 2階建て比べて広めの土地が必要
建築費が2階建てよりも1.2倍ほど高くなる場合が多い
延床面積が同じ平屋と2階建てを比較した場合、基礎や屋根の面積が大きいのは平屋です。
結果的に建築費は平屋のほうが割高になります。
同じ部屋数で、間取り、部屋の面積も同じ場合、縦方向に部屋を重ねることができる2階建てに比べて、平屋は横方向に部屋を並べていくしかないからです。
横方向の面積が広くなれば、屋根に使う材料も多くなります。
基礎工事で使うコンクリートも多くなるでしょう。
例えばわが家は、延床面積が約40坪の平屋ですが、基礎工事に2,835,827円(税抜き)かかりました。
建築工事全体の金額が22,558,683円でしたので、基礎工事は建築工事全体の約12.5%を占めていることになります。
2階建てであれば、単純に面積が半分と想定した場合、建築工事全体に占める割合は約6%ほどで、150万円前後の費用で収まると思います。
また、運悪く、地盤改良が必要な土地で、地盤改良にも95万円という大きな金額を支払っています。
平屋は階段が必要ないので、その分のコストは差し引くことができます。
それでも基礎や屋根にかかるコストを吸収するまでには至りません。
やはり敷地面積が広い平屋は、2階建てよりも費用がかさみます。
平屋の費用詳細についてもっと詳しく知りたいかたは、平屋を建てる費用【2階建ての1.2倍?!】をご覧ください。
平屋は2階建てに比べて広めの土地が必要
平屋はすべての部屋を1階に詰め込むわけなので、どうしても広めの土地が必要になります。
例えば建蔽率50%の地域に平屋を建てる場合は、以下のとおりの広さの土地が必要になってきます。
平屋住宅の延床面積 | 土地の広さ |
---|---|
20坪 | 40坪 |
30坪 | 60坪 |
40坪 | 80坪 |
単純に考えると、2階建てであれば、延床面積は同じでも、土地の広さは5~7割程度の広さで済むわけです。
ある程度ゆとりを持った広さの平屋を建てたい場合には、やはり、郊外や田舎など、土地の値段が安い地域を狙ったほうが現実的です。
例えば私は畑を農地転用で譲ってもらいましたが、坪単価は5桁です。
同じ地域の土地相場も、坪4~6万円程度。
都会のかたからは信じられないような価格で、良質な土地が手に入ります。
平屋を建てるのに必要な平屋の土地について、さらに詳細に知りたいかたは平屋を建てるなら土地はどのくらい必要か?【理想は70坪以上】をご覧ください。
あきらめないで!40坪の土地でも3LDK平屋の建築は全然可能です
土地は広いほうが平屋の間取りの自由度は上がりますが、それでも「70坪なんて到底無理です。土地が狭いから平屋は無理かも!」とは一概に言えません。
例えば、【20坪台】平屋間取り図90選!【老後も安心なシンプル設計】の記事をみてもらうとわかると思いますが、延床面積が20坪程度でも、暮らしやすい平屋を建てることは十分に可能です。
また、一人暮らし、あるいは夫婦二人で快適に過ごせる平屋を建てる、というのであれば、間取り的にも1LDK、2LDKで十分。
世界でもトップクラスの少子高齢化社会の日本では、子ども部屋が無駄にならない、老後も暮らしやすい平屋こそが、これからの戸建てのスタンダードになっていくはずです。
平屋の2つのデメリットは、長期的にみると逆転する!
以上、平屋戸建てには、建築費が高め、広めの土地が必要という2つのデメリットがありますが、実はコストについては長期的にみると平屋が有利になる可能性が高いのです。
平屋の価格はどのくらい?高い?それとも安い?
平屋の価格はさきほどのデメリットの章でも書いたとおり、一般的には2階建てよりも建築費そのものは高価になりがちです。
また、少々広めの土地もできれば欲しいということで、土地代も含めたイニシャルコストはどうしても2階建てよりも高くなりますね。
平屋は住んだあとのメンテナンスコストが2階建てよりも安い
平屋は2階建てと比べてメンテナンスにかかる費用が少ないのです。
- 足場が必要な補修工事が少ない
- 軒が十分ならば雨掛かりが少ないので外壁と開口部の補修費用がかからない
雑誌「建築知識」によると、60年住んだ場合の、屋根、軒天井、雨樋、外壁、開口部の補修費用は以下のとおりと算出されています。
60年住んだ場合の補修費用の比較
- 2階建て→820万円
- 平屋→495万円
詳細は【建築知識2019年9月号「平屋設計 成功の方程式」レビュー】心地良さの秘密を徹底解剖!をご覧ください。
なんなら、大掃除の時の窓ふきを想像してみてください。
私は年末の大掃除の窓拭きは自分でやりますが、1階にしか窓がない平屋(当たり前ですが)は、めっちゃラクに掃除できます。
メゾネットの2階建てのアパートに住んでいたことは、ベランダがない2階の窓の掃除は危険極まりないものでした・・・。
家は長い期間、補修をしながら住み続けていくもの。
ランニングコストを含めた長期的な目線で見ると、2階建てと平屋のイニシャルコストの差は、限りなくゼロに近づくと言えます。
長期的にみればコストも2階建てと変わらず、しかも平面の暮らしやすさは一生続きます!
子どもが巣だったあとも2階の子ども部屋が無駄にならない平屋は、万人の終の棲家としておすすめしたいです。
そんな疑問に答えるために、私の5年間の平屋作りの経験を元にした、超具体的な失敗しない平屋の間取りの作り方をこのあとご紹介します!
【新築】失敗しない平屋の間取りの作り方【7つの手順】
快適な平屋を建てた私が、もし、新築を検討しはじめた身近な人から平屋の間取りづくりのコツを聞かれたら、こんな感じで答えるだろうと考えた7つの手順をご紹介します。
7つの手順
- ハウスメーカー、工務店のカタログを集める
- ブログ、SNSなどで情報を集める
- 注文住宅の専門書を読む
- 平屋のオープンハウスを訪ねる
- 平屋間取りの11個の重要ポイントを検討する
- 平屋の基本コンセプトを決めてノートにまとめる
- 先人達が注文住宅で後悔したポイントをチェックする
詳細は【新築】失敗しない平屋の間取りの作り方【7つの手順】をご覧ください。
【まとめ】これから家を建てるなら平屋がおすすめです
平屋のメリット、デメリットについて解説してきました。
まとめると以下のとおりとなります。
- 掃除がラク、移動がラクなど、平屋には7つのメリットがあります。
- 平屋なら階段がないので足腰が弱る老後も安心。子どもが巣立ったあとの子ども部屋も活用しやすい。
- 平屋の建築費は2階建てよりも高くなる傾向が強い。2階建てよりも広めの土地が必要。
- 平屋は建築費は2階建てよりも高いが、長期的なメンテナンスコストは2階建てよりも低く抑えられる。
- 1階にすべてを詰め込む平屋の間取り作りは、ある意味2階建てよりも難易度が高め。失敗しないためには平屋についてしっかり学ぶことが重要です。
一生に一度かも知れない家づくり。
こんな疑問をお持ちのかた、多いですよね。
「とりあえず住宅展示場に行ってみよう」もアリですが、展示場の家は豪華すぎてリアルサイズの住宅イメージがつかめないばかりか、平屋のある展示場はほとんどありません。
わざわざ展示場に行かなくても、資料請求サイトを使えば、一度に複数社にカタログ請求が可能。自宅にいながら様々なハウスメーカー・工務店の魅力を比較検討できます。
詳細は平屋のカタログを一番簡単に集める方法をご覧ください。