本記事はこんな悩みに答えます。
土地があまり広くないけど、理想の間取りの平屋は建てられる?
限られた予算の中で、何を優先させて間取りを決めればいいの?
家づくりを始めたばかりのかたは、誰でもこんな風に悩まれていると思います。
そんな不安を軽減するために、本記事では、
- 平屋の間取りを決めていくうえで欠かせない情報収集のやり方
- 集めた情報をどうやって、要望にまとめていくか
- まとまった要望に盲点はないか
といった作業を効率よく行うための、7つの手順を解説しています。
以下の手順を1から順番にやっていくだけで、平屋の間取り作りの失敗はほぼ回避できます。
- ハウスメーカー、工務店のカタログを集める
- ブログ、SNSなどで情報を集める
- 注文住宅の専門書を読む
- 平屋のオープンハウスを訪ねる
- 平屋間取りの11個の重要ポイントを検討する
- 平屋の基本コンセプトを決めてノートにまとめる
- 先人達が注文住宅で後悔したポイントをチェックする
これから平屋を建てようと思っているかたは、ぜひ参考にしてみてください。
こんな疑問をお持ちのかた、多いですよね。
「とりあえず住宅展示場に行ってみよう」もアリですが、展示場の家は豪華すぎてリアルサイズの住宅イメージがつかめないばかりか、平屋のある展示場はほとんどありません。
わざわざ展示場に行かなくても、資料請求サイトを使えば、一度に複数社に資料請求が可能。自宅にいながら様々な住宅メーカーの魅力を比較検討できます。
詳細は平屋のカタログを一番簡単に集める方法をご覧ください。
【STEP1】ハウスメーカー、工務店のカタログを集める
平屋作りの最初の一歩は、情報収集から!
こんな風に思っていませんか?
大昔は確かにそうだったかも知れません。
しかし今はネットがあるので、自宅にいながら全国のハウスメーカーや工務店さんのカタログを、無料で簡単に集めることが可能です。
カタログを集めることで得られる主なメリットは以下のとおりです。
- 家づくりの最新トレンド、断熱性、気密性といった性能や、工法について知ることができる
- ハウスメーカーや地元の工務店の特徴を知ることができ、自分達のイメージとぴったり合う平屋を建ててくれそうな会社を見つけることができる
- 複数の住宅会社の強みポイントを比較でき、自分達が欲しいデザイン、性能を満たしてくれそうな住宅会社を絞り込むことができる
世の中にはたくさんの住宅会社があります。
テレビCMでよくみるから、雑誌によくのっているから・・・という理由だけで、検討する住宅会社を狭めてしまうのはもったいないです。
一生に一度の大きな買い物なので、十分に比較検討してからでも遅くはありません。
おすすめのカタログを集める方法は、平屋のカタログを一番簡単に集める方法で解説していますので、参考にしてみてください。
【STEP2】ブログ、SNSなどで情報を集める
世の中には「Web内覧会」と称して、新居のレビュー記事をブログにまとめてくれているかたがたくさんいらっしゃいます。
インスタグラム、ピンタレストをはじめとしたSNSでも、写真をまじえて自宅のこだわりを説明してくれています。
ネットを検索すれば、ここはおしゃれ!便利そう!という真似したいポイントが必ず見つかります。
例えば・・・
- Web内覧会 平屋
- Web内覧会 平屋 リビング
- Web内覧会 平屋 キッチン
- Web内覧会 平屋 サンルーム
- Web内覧会 平屋 玄関収納
- Web内覧会 平屋 軒
なんていうキーワードで検索してみると、たくさんの平屋の実例を見つけることができます。
気にいったインテリアや平屋間取りは、スクショやブックマークしておいて、あとで設計士さんに説明するための資料として使いましょう。
ただし、ブログやSNSは、一定の範囲で情報がまとまっているわけではないので、自分が求めている情報にピンポイントでアクセスできるわけではありません。
検索で消耗しすぎないように注意!
当ブログでもみなさんの家づくりの参考になる情報を発信していますので、以下を参考にしてみてください。
ハウスメーカー平屋の間取り集!
各ハウスメーカーが販売している注文住宅平屋を、実際に平屋を建てた私の視点で徹底的にチェックしてみました。
詳細は平屋間取り図193選!【ハウスメーカー・工務店182社】をご覧ください。
私達の平屋のWeb内覧会
わが家のこだわりを私達の平屋の間取りと設備17カ所を徹底解説【成功失敗ランキングも】にまとめました!
【STEP3】注文住宅の専門書を読む
自分達が本当に暮らしやすい平屋間取りを作るためには、注文住宅の専門書を読むのがおすすめです。
理由は1冊たった2,000円弱くらいで、建築のプロのみなさんの知識や経験を学ぶことができるから。
なんといってもコスパが良い。
体系的にまとまっている点も良いです。
「片づけの解剖図鑑」が一番のおすすめ
間取り作りに一番役だった一冊を上げろと言われたら、「片づけの解剖図鑑」をおすすめします。
「片づけの解剖図鑑」は機能的で住みやすい家を建てるにはどうすればよいのかを、「散らからない家」というテーマを通して教えてくれる名著。
解剖図鑑シリーズの中では一番好きです。
実際にわが家は、玄関収納や、土間、書斎などの間取りを考える時に、「片づけの解剖図鑑」のアイディアを積極的に採用しました。
家づくりに欠かせないおすすめ本8選
「片づけの解剖図鑑」も含めて、家を建てる前に読むべきおすすめ本を、【注文住宅を建てる前に】絶対読んでおきたいおすすめ本8選!にまとめてみました。
平屋の間取り作りの参考になる本もご紹介していますので、一読されると平屋間取りへの理解が深まります。
オンラインセミナーに比べると本を読むのは少し大変だし、本を買うのにお金はかかりますが、人生で一番高い買い物のリスクが減らせると思えば、本代はケチらずに、積極的に読むことをおすすめします。
【STEP4】平屋のオープンハウスを訪ねる
平屋のオープンハウス、見学会には積極的に足を運んでみましょう。
平面の間取り図だけでは絶対にわからないリアルな「平屋」を、オープンハウスなら確認することができるからです。
オープンハウス開催情報の入手方法3選
オープンハウスの開催情報は主に以下の3つの方法で入手できます。
- ハウスメーカーや工務店にカタログを請求して、その会社のオープンハウス情報を定期的に入手する
- アパートのポストに入ってくる、オープンハウスの開催情報チラシをチェックする
- ウェブサイトで見学会情報を確認する
オープンハウスに行ったら聞いてみたほうがよいこと3選
さらに、平屋のオープンハウスに行ってみたらぜひ以下のことを聞いてください。
- 間取りで特にこだわったところ
- 設計で苦労したところ、一番悩んだところ
- 平屋の家は今まで何棟くらい建てたことがあるか?
これらの質問をぶつけることで、自分達が平屋の間取りを考えるときに、何を優先するべきか、何を捨てるべきかが明確にわかるようになります。
オープンハウスについての詳細は平屋のオープンハウスの訪ね方【開催情報を調べる方法3選と現場で聞いたほうが良いこと3選】で解説しています。
間取り図だけではわからないリアルな平屋を体験すると、間取り作りをより立体的に考えることができます。
ネットを駆使すれば比較的容易に平屋のオープンハウス情報を入手できます。
また、施主さんや設計士さんに質問をぶつければ、本当にリアルなこだわりや苦労したポイントを知ることができます。
ちなみに我が家を設計してくれた設計事務所さんとの出会いも、オープンハウスがきっかけでした。
設計事務所と工務店の組み合わせでの家づくりについては【まとめ】設計事務所で注文住宅を建てたい人に教えたい3つのことで解説しています。
設計事務所も家づくりの選択肢のひとつとして考えたいというかたはご覧になってください。
【STEP5】平屋間取りの11個の重要ポイントを検討する
次は、あなたの平屋コンセプトノートにぜひ組み込んで欲しい事項についてご紹介します。
私がもう一度平屋を建てるとしても、以下は絶対に考慮して、できる限り取り入れます。
- ランドリールーム、サンルーム
- 一番長く過ごすLDKの要は、キッチンと収納
- 玄関収納
- 書斎
- 適材適所の収納スペース(小屋裏もアリ)
- 洗面所と脱衣所は分ける
- 浴室を南側に
- 太陽光発電が載せやすい屋根形状
- 屋根付き駐車場
- 中廊下の場合は暗くなりすぎないように
- 軒
あなたの平屋間取りプランに取り入れていただくと、効果を実感できるであろう部分を厳選しました。
逆に寝室や子ども部屋は、最低限のこだわりで良い、と感じています。
ちなみに夫婦ふたり、プラス子どもが1~3人くらいの家族構成に適した平屋間取り、という前提条件です。
夫婦のみといった場合も基本は同じですが、サンルームや収納スペースは少なめでOKです。
詳細は【平屋の間取り】11カ所の最重要ポイントを徹底解説!をご覧ください。
重要ポイントさえおさえておけば8割以上の満足度が確実に得られます。
【STEP6】平屋の基本コンセプトを決めてノートにまとめる
ぼんやりとした理想だけしかなくて、あとはハウスメーカーや工務店に提案されるまま、とくに考えずに家を建てた場合に起こりがちな失敗です。
ここまでカタログを集めたり、専門書を読んだり、セミナーを受講したりして、理想の平屋の輪郭がだいぶ浮き彫りになったのではないでしょうか?
しかし、ただ待っていても、設計士さんはあなたがどんな暮らしをしたいのかを自動的にすべてくみ取ってくれるわけではありません。
自分達の「こうしたい」をまとめて、それを設計士のかたにきちんと伝えないといけません。
きちんと伝えるには、自分達の建てたい平屋をなんとしても言語化する必要があります。
言語化するのに有効なのがコンセプトノートを作ること!
まずは大き目のノートを1冊用意してください。
(見開きしやすいようにリングタイプがおすすめ!)
そして、ノートに自分の理想の平屋住宅について書いてください。
平屋住宅の「コンセプトノート」を作るうえで私が最優先でおすすめしたいのが、まず最初に今の暮らしの問題点を改善するための方法をまとめていくことです!
よくあるのが、「新居に越したら広い庭でバーベキューしたいな~」とか、「大きなスクリーンのあるシアタールームで映画を楽しむぞ」、あるいは「カフェ風なおしゃれな見た目の家に住みたい」みたいな夢を優先したコンセプトを設定してしまうケース。
が、大事なことは優先順位です。
まずは「マイナスをゼロに戻す」ことができていないと、基礎的な部分の満足度が得られないと断言します。
例えば、「めっちゃ見た目がおしゃれだけど、隙間風ビュービューだし結露しまくりの窓で冬は超寒いわ~」なんて家に住んで、本当に満足できるかと考えると、多くのかたはそうではないと思うのです。
私達が建てた平屋のコンセプトノートの中身を公開
例えば、我が家は毎食後の生ゴミの処分がとても嫌でした。
そこで「生ゴミの処理がしやすいように、キッチンに生ゴミ処理機が置ける場所をあらかじめ確保する」という要望を盛り込みました。
また、コートなどの上着でリビングのソファが占拠されてしまうことが多かったため、「玄関のコート掛け」も希望しました。
参考情報として、私が実際にまとめた家づくりのコンセプトを、私達の平屋づくりコンセプト実例を公開で解説しています。
コンセプトが曖昧だと失敗しやすいポイントについても触れているので参考にしてみてください。
コンセプト作りは自分達の頭で考えないと意味がありません。
誰かの間取りをそっくりまねても、それはあなたの暮らしに合うとは限らないからです。
最初にステップでは、まずは「マイナスをゼロに戻す」ことを最優先に、理想の平屋を考えてみましょう。
【STEP7】先人達が注文住宅で後悔したポイントをチェックする
後悔先にたたず、とはよく言ったもの。
人間だれしも完璧な人はいません。
あらゆることを自分ひとりだけの力で、事前に100%理解することは不可能です。
先人達の後悔ポイントを見て潜在的な弱点を見つける
「後悔」を未然に防ぐのに一番有効な方法は、自分達が建てようとしている平屋の間取り、設備と、先に注文住宅を建てた人が後悔したポイントを比較してみることです。
例えばわが家の場合は先人達の後悔ポイントと比較したことで、以下の失敗を未然に防げました!
- 平屋の中廊下が暗かった → アクリル板で採光の工夫をした。
- 下駄箱をタタキ側に作ってしまった → タタキに下りなくても使える下駄箱を造作。
- キッチンの床を無垢材にしてしまった → 水に強いコルク床に変えた。
- シャワースライドバーは操作が面倒 → 上下二か所のシャワーハンガーに変更した。
- ウッドデッキが数年で腐った → 再生木で作った。
- 天然芝は手入れが大変 → 人工芝を敷いた。
後悔ポイントを手っ取り早く確認するために、先人達の後悔・失敗ポイントを【注文住宅】間取りと設備の後悔・失敗ポイント183選にまとめました。
先人達の例を参考に、後悔するリスクは極限まで減らしておきましょう。
当ブログの「後悔・失敗ポイント183選」は先人達の後悔をほぼ網羅しているはず。
後悔ポイントを確認し、建築プランを再検討してみましょう!
【まとめ】情報をどれだけ集められるかが成否を分けます
どれだけ幅広く情報を集められるかが、平屋づくりの成否をわけるポイントです。
- ハウスメーカー、工務店のカタログを集める
- ブログ、SNSなどで情報を集める
- 注文住宅の専門書を読む
- 平屋のオープンハウスを訪ねる
- 平屋間取りの11個の重要ポイントを検討する
- 平屋の基本コンセプトを決めてノートにまとめる
- 先人達が注文住宅で後悔したポイントをチェックする
結局、仕事などと一緒で、魔法はないですね。
地道に手間をかけて情報収集した分だけ、リターンがかえってきます。
一生に一度かもしれない平屋づくりを、どうか楽しんでください!
こんな疑問をお持ちのかた、多いですよね。
「とりあえず住宅展示場に行ってみよう」もアリですが、展示場の家は豪華すぎてリアルサイズの住宅イメージがつかめないばかりか、平屋のある展示場はほとんどありません。
わざわざ展示場に行かなくても、資料請求サイトを使えば、一度に複数社に資料請求が可能。自宅にいながら様々な住宅メーカーの魅力を比較検討できます。
詳細は平屋のカタログを一番簡単に集める方法をご覧ください。
その他の細かいノウハウ
最後にいくつか参考情報をご紹介します。
家相って重要?
わが家は神社で家相をみてもらいましたが、家相をみてもらわなかったら生じていたであろう2つの不都合について【体験談】家相を見てもらわないと困る2つのことにまとめました。
家は3回建てないと満足しない理由
よく「家は3回建てないと満足しない」と言われます。その理由が実際に建ててみて本当によくわかりました!
いま振り返って思う「家づくりを難しくしている3つのこと」について家は3回建ててみないと満足しない理由【後悔しない注文住宅】でまとめてみました。
知らないことは実行できないから情報収集が大切です【たこわさ理論】
私が実際に家を建ててみて感じた、情報収集の大切さについては注文住宅で失敗する理由は超簡単です【たこわさ理論とは?】でまとめています!
建設予定地の気候は必ず確認しましょう
私は新居の建設予定地の隣の市に住んでいました。
距離的にはそれこそ8kmくらいしか離れていない場所です。
しかし、住み始めてみて感じたのは、隣の市と言っても、まわりの建物、畑のありなし、標高の差などで、気候はこれほど変わるのか!という驚きでした。
我が家は新築予定地の気候の確認を怠ったことで、最大の後悔・失敗ポイント「サンルーム」を生むことになってしまいました。。。
みなさんには私のような後悔は絶対にしてほしくないと思いますので、できる限り注文住宅を建てる予定地の近くに一度住んでみることをおすすめします。
建設予定地で実際に住んでみることのメリットは建築予定地付近でのアパート暮らしをおすすめする2つの理由【注文住宅で失敗しないために】でまとめています。