今日の記事はこういった疑問に答えます。
結論から言うと、新築注文住宅を建てるうえで重要なことのひとつは、「できるだけ新居に似た環境で暮らして、住み始めたあとの生活をシミュレーションする機会を設ける」ことです。
そのためには、できれば最低1年は家を建てる地域でアパート暮らしをしてみることをおすすめします。
私は2018年12月に平屋を新築しました。
5年くらいかけて、土地探し、家のプラン作りを行いました。
おかげさまで満足度の非常に高い家を建てることができ、快適な毎日を過ごしています。
そんな私が、最低1年は家を建てる地域でのアパート暮らしをおすすめする理由は以下の2点です。
- 建設予定地の気候にあった家づくりが可能になる
- 家族で暮らしていくうえで不快、不便に感じている部分を徹底的にあぶりだすことができる
この2つの大切な要素を効率よく体験するために必要なことが、最低1年は家を建てる地域でアパート暮らしする、ことなのです。
このあと深堀りします。
最低1年は注文住宅を建てる地域でアパート暮らしをしてみるとわかること
2つの大きなメリットがあります。
建設予定地の気候にあった家づくりが可能になる
アパート暮らしを1年以上してみることで、家を建てる地域の季節ごとの状態を家族全員ではっきりと体感できます。
- 冬にどのくらい雪が降るのか?
- 夏はどのくらい蒸し暑い?
- 春秋は花粉がひどい?
- 強風が吹く地域か?おだやかな地域なのか?
座学では学べないことですね。
家を建てる前に別の地域に住んでいたことが招いた悲劇
私は家を建てる前、建築予定地から8キロほど離れた町にアパートを借りて、妻と子どもと住んでいました。
一番影響があったのが、物干しです。
そんなアパート暮らしの経験から、新居にはオープンな外物干し場を作りました。
ところが、新居に住んでみると、冬場に強烈な北風+まわりの田んぼの砂が容赦なく飛んでくる地域だったのです!
外に干しても強風+砂の攻撃で、洗濯物が茶色く・・・
これが最初からわかっていれば、ガラス張りのサンルームを素直に設置していたのにと、住み始めて2日目には後悔する始末。
ぜひこれから家を建てるみなさんには、私のような後悔をしてほしくないと思います。
- 建設予定地の気候も確認することで、雨風、夏の暑さ、冬の寒さといった環境を知ることができます。断熱性能など気候の特性に合わせた家づくりが可能になるわけです。
- わずか8km離れた隣町でも標高の違いなどで気候はまったく異なります。
同じ県内だから・・・と安易に考えていると、我が家のように想定外の事態になるリスクがあります。
家族で暮らしていくうえで不快、不便に感じている部分を徹底的にあぶりだすことができる
気候面では十分な検討ができなかった我が家ですが、内階段で2階に上がるアパート暮らしを通して、新居に必要な要素については肌身で感じることができました。
- 家族で暮らす中で、時間がかかって非効率な家事はなんだろう?
- 子どもと暮らしていくうえでの間取りの不満点は?
例えば、以下のことが心底理解できました。
- 冬場のアルミサッシの結露は絶対に避けたいこと
- 北側の浴室は窓があってもカビとの戦いは避けれないこと
- 階段の昇り降りは単純に面倒なこと
- 屋根のない駐車場は雨の日に苦労すること
- 食洗器が家事負担を大きく下げてくれること
- 毎日の生ゴミの処理は大変なこと
- ダイニングテーブルは広いほうがよいこと
- 子育てするのに必要な広さを痛感できた
この経験が、注文住宅のコンセプトを決めるうえで本当に役に立ちました。
「新築」と聞くと次のような夢をつい思い浮かべませんか?
- 広い庭でBBQ
- 吹き抜けで開放的なリビング
- 大スクリーンのシアタールーム
- ホテルライクな洗面室
それは否定はしません!
しかしそれらの夢はあくまでプラスアルファ。
まずは「マイナスをゼロに戻す」ことを優先すべきです。
- 生活に不便な部分がわかれば、新居に不満点を解消するための間取り、設備を盛り込むことができます。
実際に家族が体感している不便さを解消することになるので、無駄がなく、失敗するリスクは極小になります。 - もし子どもをつくる予定のご夫婦なら、実際に子どもが生まれてから、一緒にアパート暮らしをしてみるのがベストですね。
【まとめ】自分の経験から導き出した答えは強い
一生のうえで注文住宅を建てることができる回数は、ほとんどの場合1回です。
人生最大の買い物なのに、最初で最後。誰もが初心者であるといえます。
初心者が、できるだけリスクを減らして、満足度の高い家を建てるために、「新居になるべく近い地域で実際に暮らしてみること」がとても大切です。
雑誌やネットの情報も参考にはなりますが、それはあくまで他人の場合。
自分たちが新居に求めるものとは微妙に答えが違う可能性もあります。
実際の経験から得られた知見ほど強いものはないのです。
自分たち、家族にとって本当に必要なものをしっかりと見極めて、後悔のない家づくりを楽しんでください。
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本日も最後までお読みいただきありがとうございました。
みなさんの後悔のない家づくりの参考になれば幸いです。
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