- 平屋って、2階建てに比べて高いですか?安いですか?
今日の記事はこういった疑問に答えます。
私は2018年12月に平屋を新築しました。
快適に暮らせる平屋ですが、結論から言うと、主に以下の理由から建築費用は2階建てよりも高くなります。
- 基礎の面積が広い
- 屋根の面積が広い
そのかわり、住んだあとのメンテナンス費用は平屋のほうが安くなります。
戸建て平屋を検討中で、費用について知りたいかたは必見です。
平屋を建てる費用【建築費用は2階建ての1.2倍】
フラットな生活で快適な平屋ですが、建築費は、2階建ての1.2倍程度は高くなると考えておきましょう。
建築費が2階建てよりも高くなる場合が多い
延床面積が同じ平屋と2階建てを比較した場合、基礎や屋根の面積が大きいのは平屋です。
結果的に建築費は平屋のほうが割高になります。
同じ部屋数で、間取り、部屋の面積も同じ場合、縦方向に部屋を重ねることができる2階建てに比べて、平屋は横方向に部屋を並べていくしかないからです。
横方向の面積が広くなれば、屋根に使う材料も多くなります。
基礎工事で使うコンクリートも多くなるでしょう。
以下はわが家の基礎工事の見積り詳細です。
延床面積が約40坪ですが、2,835,827円(税抜き)かかりました。
建築工事全体が22,558,683円でしたので、基礎工事は建築工事全体の約12.5%を占めていることになります。
2階建てであれば、単純に面積が半分と想定した場合、建築工事全体に占める割合は約6%ほどで、150万円前後の費用で収まると思います。
土地が軟弱なら広い面積の地盤改良が必要(わが家は95万円もかかりました・・・)
さらに、土地が軟弱だった場合は地盤改良工事も必要になります。
基礎の面積が広い平屋の場合は、地盤改良で補強する土地の面積も広くなるため、当たり前ですが費用もアップ。
95万円あればトイレとユニットバスを買えちゃいますからね・・・。
階段がない分はもちろん安くなりますが・・・
平屋は階段が必要ないので、その分のコストは差し引くことができます。
それでも基礎や屋根にかかるコストを吸収するまでには至りません。
また最近の平屋は、収納力アップのために、小屋裏収納やロフトスペースのある平屋間取りが多いです。
固定階段で小屋裏収納にアクセスするタイプの平屋も多く、となれば結果的に階段のコストが発生してしまいます。
やはり平屋のほうが2階建てよりも割高になることはほぼ確実といえそうです。
平屋は建築費用が高いですが、長期的なメンテナンスコストは低いです
平屋戸建てには、建築費が高め、というデメリットがあることがわかりました。
ただ、コストについては長期的にみると平屋が有利になる可能性が高いのです。
平屋は住んだあとのメンテナンスコストが2階建てよりも安い
平屋は2階建てと比べてメンテナンスにかかる費用が少ないのです。
- 足場が必要な補修工事が少ない
- 軒が十分ならば雨掛かりが少ないので外壁と開口部の補修費用がかからない
雑誌「建築知識」によると、60年住んだ場合の、屋根、軒天井、雨樋、外壁、開口部の補修費用は以下のとおりと算出されています。
60年住んだ場合の補修費用の比較
- 2階建て→820万円
- 平屋→495万円
詳細は【建築知識2019年9月号「平屋設計 成功の方程式」レビュー】心地良さの秘密を徹底解剖!をご覧ください。
なんなら、大掃除の時の窓ふきを想像してみてください。
私は年末の大掃除で窓拭きは自分でやりますが、1階にしか窓がない平屋(当たり前ですが)は、めっちゃラクに掃除できます。
メゾネットの2階建てのアパートに住んでいたことは、ベランダがない2階の窓の掃除は危険極まりないものでした・・・。
軒が十分でないと雨掛かりなどは2階建てと変わらなくなります
外壁と開口部を雨掛かりから守るためには、十分な長さの軒が必要です。
わが家は写真のとおり、長い軒に守られています。
軒が外壁や窓などにかかる雨を大幅にカットしてくれているのです。
例え平屋であっても、軒ゼロの陸屋根の場合は、雨が容赦なく外壁、窓に打ちつけます。
平屋のメンテナンスコストを抑えるなら、軒はしっかりと出すことが鉄則です。
長期的な目線で、コスト、暮らしやすさを比較すれば平屋の建築費用は高くありません
家は長い期間、補修をしながら住み続けていくもの。
ランニングコストを含めた長期的な目線で見ると、2階建てと平屋のイニシャルコストの差は、限りなくゼロに近づくと言えます。
長期的にみればコストも2階建てと変わらず、しかも平面の暮らしやすさは一生続きます!
子どもが巣だったあとも2階の子ども部屋が無駄にならない平屋は、万人の終の棲家としておすすめしたいです。
ハウスメーカーごとの平屋の建築費用を一番簡単に調べる方法
基本的には2階建てよりも1.2倍程度の建築費用がかかる平屋。
が、それは同じ面積、同じ部屋数で比較した場合の話。
そもそも、断熱性能や耐震性能、設備のグレードによって、家の価格はまったく違ってきます。
ローコストを得意とするハウスメーカーもありますし、価格は高いですが品質を最優先にした平屋を建ててくれるハウスメーカーもあります。
要は、「どこに頼むか?」で、費用は全然変わってくる、ということです。
「平屋は2階建てよりも高いから私には無理!」と決めつける必要はなくて、ある一定の品質は保ちながらも、費用を抑えてくれるハウスメーカーや工務店を探せば問題ありません。
ハウスメーカーごとの平屋戸建てにかかるおおよその目安を知りたいなら、LIFULL HOME’Sが便利です。
以下の手順で進むと、建設予定地で平屋の建築が可能なハウスメーカーの、参考価格、坪単価を調べることができます。
- LIFULL HOME’S → 画面最下部の「人気テーマから探す」→「平屋住宅」をタップ
- 建築予定地の都道府県→市町村をクリックします。
- 建設予定地で利用可能なハウスメーカー一覧が表示されます。
ハウスメーカーごとの平屋の参考価格、坪単価も同時に表示されるので、平屋を建てるのにどのくらいの費用がかかるのかを簡単に知ることができます!
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本日も最後までお読みいただきありがとうございました。
みなさんの家づくりの参考になれば幸いです。
これから家を建てるなら、フラットで移動や掃除がラク、子供が巣立ったあとも2階が無駄にならない平屋がおすすめです。
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