- 炊飯器などキッチン家電を置く棚の高さはどのくらいが適切ですか?
- キッチンの背面カウンターに家電を置きたいですが、どのくらいのスペースが必要ですか?
今日の記事はこういった疑問に答えます。

結論から言うと、我が家は幅1800mm、高さ950mmで満足でした。
とくに炊飯器は、スライド棚、蒸気排出ユニットにしなかったことで、95cmの高さで快適にご飯をよそうことができています。
- 炊飯器置き場にスライド式食器棚と蒸気排出ユニットを採用しなかった理由
- キッチンの家電置き場の実例と1800mmでも大丈夫だった理由
私は2018年に平屋を新築しました。
建築プランを検討する中で、意外に迷ったのがキッチンの作業スペースの広さをどの程度とるか、ということでした。
特に炊飯器、レンジといった家電を置く場所をどの程度取るかで案外悩んだのです。
実際に今使っている家電のサイズを測って、それで決めればいいと言われますが、新居になるとキッチンが広くなったぶん、キッチン家電も増やしたくなるかも知れませんよね。
また、炊飯器置き場については、使う時にだけスライドさせる棚や、蒸気排出ユニットの採用にもだいぶ頭を抱えました。
今日の記事は我が家の実例を参考に、キッチンの家電置き場について考えてみます。
あくまで個人的な意見ですが、実際に住んでみた感想ですので、きっと参考になるヒントが得られるはず。
これから家を建てるかたで、キッチンのレイアウトを検討中のかたは必見です。
炊飯器置き場にスライド式食器棚と蒸気排出ユニットを採用しなかった理由

背面カウンター上のスペースを広げるためのアイディアとして、スライド式食器棚、蒸気排出ユニットの両方を検討しましたが最終的にやめました。
スライド式食器棚をやめた理由は、引き出す面倒さと、炊飯器を置く高さが低すぎるから
実は建築のプラン作りの最初のほうでは、炊飯器や電気ポッドといった蒸気が出るタイプの家電は、スライド式食器棚にしまうということを考えていました。
図面でいうと、背面カウンターの赤で囲った部分ですね。
こちらをスライド式の棚にして、電気ポッドと炊飯器を置くのはどうでしょうと、建築士さんから提案がありました。

具体的には高さ50cm程度のところに、手前に引き出すことのできる棚板をつけるというアイディアです。
棚板の上に、炊飯器と電気ポットを置きます。
そうすれば炊飯器と電気ポットの分、背面カウンターの上の部分が空くので、さらに多くの家電を置けるのです。
でも結局以下の理由でやめました。
うちはお米派なのでほぼ一日3食、炊飯器を使います。
だからそのたびに食器棚を引き出してお米を炊くと、引き出している時はキッチンが狭くなって作業効率が落ちる。
さらに、高さ50cmの棚に炊飯器を置くと、どうしてもかがみこむような姿勢になって、使いにくいと思ったからです。
棚を引き出したままでお米を炊くのはどうしても抵抗感がありました。
また、ご飯を器に盛る際にも、低い位置よりも高い位置のほうが圧倒的に使いやすいことは、アパート暮らしの経験からもわかっていることでした。
パン派でお米は滅多に炊かない、というかたなら問題ないかも知れませんが、家族全員がお米を主食とするわが家にはスライド棚は合わない、という結論です。
蒸気排出ユニットもやめた理由
では蒸気排出ユニットを使えばどうですか?と建築士さんから提案がありました。
蒸気排出ユニットをご存じないかたに説明しますと、食器棚の上部に取り付けて、強制的に蒸気を食器棚の外に排出する製品です。
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画像出典:https://www.toshiba-lifestyle.co.jp/living/professional/brc_d901wr/
蒸気排出ユニットを使えば炊飯器でご飯を炊いている間も、食器棚の中にしまったままにできるので、邪魔になりませんよ、とのことでした。
でも結局考えたあげく、以下の理由でやめました。
ご飯をよそるたびに棚を引き出すことも、そもそも面倒だから。
最終的にお米大好きな我が家は、使い勝手を考えて背面カウンターの上の家電置き場に、炊飯器の置き場所を確保することにしたのです。
吊戸棚がないことで蒸気の心配は必要なくなった
我が家は吊戸棚を作らなかったことも功を奏しました。
背面カウンター上に蒸気が出るものを置いても、湯気が吊戸棚に当たることのケアをしなくてもよいからです。
もし吊戸棚を作って、なおかつ吊戸棚下が蒸気が出る家電を置く予定の場合には、吊戸棚の底の板を水に強い素材に変えるなど防腐対策が必要になります。
また防腐したとしても水蒸気は吊戸棚の底面に常につくことになりますので、どのみち湿気を拭きとるなどのケアは必要です。
実際に生活してみて、我が家は吊戸棚そのものをつけなくてよかったなと実感しています。
吊戸棚については【平屋の実例】キッチン吊戸棚はいらない【理由は3つ】で解説しています。
炊飯器などの家電を使う高さは90cm前後がベスト

水蒸気の問題もありますが、スライド式食器棚にしなくてよかったなと、住んでから強く実感したのは、家電を扱うには適切な高さがあるということです。
例えば炊飯器をスライド式食器棚に収めた場合は、床から50cmあたりの高さになります。
ご飯をよそるときにやや中腰になる高さであり、毎日使うにはとても疲れそうです。
電気ポッドについても同じですね。
マグカップなどにお湯を入れるのに、低い位置では使いにくいです。
やはりキッチン家電を使う高さは、90cm前後がベストだと感じます。
もし低い位置でも、最初はがんばって使うかもですが、人間は面倒くささや危険を感じ始めると100%使わなくなっていく生き物です。
我が家がもしスライド式食器棚を採用していたとしても、きっと今頃は面倒で使わなくなって、背面カウンター上に炊飯器と電気ポッドを移動したであろうことは容易に想像できます。
そうなればスライド式食器棚は無駄な投資になります。
蒸気排出ユニットも入れていた場合はなおさらですね。
我が家はスライド式食器棚を入れるはずだった場所を引き出し収納にしたことで、お皿などが収納できて大変便利に使えています。
何度か過去記事でも触れているように、収納は大きさよりも、適材適所にあることのほうが百倍大事です。
(まとめ)家電置き場の高さは重要

今日の記事をまとめます。
- キッチン家電を使う高さは90cm前後がベストです。
- スライド式食器棚を採用した場合を考えると、そもそも50cmくらいの引き出しの高さで、炊飯器のご飯をよそる、ポットからお湯を入れるといった動作を行うのは使い勝手がよくないです。
結局使いにくければ使わなくなるので、最初から引き出し収納などにして有効活用したほうがいいです。
最初は家電置き場の幅や広さにフォーカスしていましたが、幅よりもむしろ高さが重要なことを思い出しました。
「低い位置で炊飯器やポットを使うのは使いにくいでしょう」と言ってくれたのは、ほかでもない妻でした。
場所を広げたとしても、使い勝手が悪いと結局使わなくなるよ、ということが直感的にわかっていたんですね。
キッチンの使用に長けている妻の意見を尊重して、本当によかったです。
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