- 設計事務所に依頼して注文住宅を建てたら、必ずいい家ができますか?
今日の記事はこういった疑問に答えます。
結論から言うと、自分達が建てたい家のイメージ、コンセプトができていなければ、どこに頼んでもいい家(=自分達が暮らしやすい家)は建ちません。
そうゆう意味ではハウスメーカーも、工務店も、設計事務所も同じだと考えます。
- 設計事務所に依頼して理想の家を建てるために大切な2つのこと
私は2018年12月に平屋を新築しました。
設計事務所に依頼して、おかげさまで85.6%という高い満足度の家を建てることができました。
今日の記事は設計事務所に依頼すれば、私達のように満足度の高い家を建てることができるのかについて深堀りしていきます。
設計事務所に家づくりをお願いしようか迷っているかたは必見です。
設計事務所に依頼して理想の家を建てるために大切な2つのこと
結論から言うと、以下の2つが大切です。
- 家づくりのコンセプトが決まっているか
- 建築士のかたの作風や得意分野とマッチしているか
(1)家づくりのコンセプトが決まっているか
自分達の理想の家のイメージや、建築のコンセプトが決まっていないと、いくら有名な建築家のかたに家づくりを頼んでも、空振りします。
これは当ブログでもたびたび触れている部分なのですが、結局家づくりを行うのに最重要なのは施主側の意思。
「とにかくいい家を建てて!」という具体性のない願望だけをぶつけても、けっして快適に暮らせる家は建ちません。
生活様式や家族構成、職業、時間の使い方などが各家庭ごとに千差万別なため、自分達が本当に暮らしやすい間取りや設備は、自分達にしかわからないからです。
ですので、コンセプトが大切というのは何も設計事務所に依頼する場合に限りません。
ハウスメーカーに頼むにしても、工務店に頼むにしても、もちろん大切なことです。
設計事務所だけが特別というわけではないのです。
ただ、設計事務所に依頼して家を建てる場合は、ハウスメーカーに比べてできることの自由度がケタ違いに大きいので、自分達の建てたい家のイメージがより明確に求められる、という側面があります。
完全自由設計のリスク
設計事務所に依頼した場合は、完全自由設計です。
基本的には施主の要望に対して、よほど無謀な計画、あるいは予算を明らかにオーバーすること以外は、「できません」と言わないのが設計事務所。
なんとか要望を実現できるように、建築士さんは経験と知恵をしぼって、どんな無理難題でもできる範囲で叶えてくれます。
例えば普通は建築を断られるような圧倒的な狭小地であったり、建築が難しいと思われるような複雑な形状の土地にも、対応してもらえるといった強みがあります。
とにかく施主の希望にとことん寄り添ってくれる。
全力で設計をして、そのあとは、複数の工務店に対して見積りを依頼し、できるだけ安価で建ててくれる工務店に発注してくれます。
工事が始まったあとも、施工会社に対して、設計の通りに工事がなされているか、厳しく監理をしてくれます。
施主からみればとても頼もしい存在なのです。
ところがです。
この完全自由設計で、施主に100%寄り添ってくれるところが、逆にリスクになってしまう場合があります。
ハウスメーカーの基本コンセプトは明快
例えばハウスメーカーの場合は、メーカーとして一番のウリにしているものが必ずあります。
よくみるハウスメーカーの”ウリ”
- 徹底的なローコスト
- 耐震性能の高さ
- 省エネ性能の高さ
- デザイン性の高さ
- 木を活かした自然素材の家
- 耐久性が高く長持ちする家
- 鉄骨での家づくりを得意とする
- ガレージのある家
- おしゃれなカフェ風といったデザインテーマ
基本的にはそのハウスメーカーが得意とする、なんらかの基本コンセプトが決まっているはずです。
ハウスメーカーは、そういった基本コンセプトを他のメーカーとの差別化要因として集客をしているのですから当然です。
「なんでもできます」といったハウスメーカーがあれば一見良さそうなものですが、なにか1点、突き抜けたところがないと、顧客には魅力的に映らないことが多いでしょう。
フォーカスが絞れていないメーカーに、顧客は魅かれることはありません。
私の知りあいがヘーベルハウスさんで家を建てましたが、決めてはやはりテレビCMでもやっているとおり、「外壁の耐久性」だったそうです。
他社との「壁の違い」を強みにしているヘーベルハウスさんの家づくりに共感を覚えたとのことでした。
このように、ハウスメーカーであれば基本コンセプトが決まっているため、大筋では希望した家が建つことになります。
自分達が欲しい家=依頼したハウスメーカーの基本コンセプトだからです。
ゆえにあまり施主側が考えなくても、大筋の基本ラインはブレることがありません。
なんでも自由にできるからこそ、より明確な建てたい家のイメージが必要
ところが設計事務所の場合は、なんでも自由に設計してもらえます。
また、モデルハウスみたいなものもありません。
自由度がケタ違いなだけに、発注者である私達がしっかりコンセプトを決めて建築に臨まないと、建築士さんの建てたい家が建ってしまうことになります。
美容室に髪を切りにいくような感覚で、「建築士さんに全部おまかせで!似合う髪型(家)にして」とやった場合に、偶然、自分達が住みやすい家=建築士さんが建てたい家 となる可能性もゼロではありませんが、ほとんどの場合は自分達が住みにくい家が建ってしまうでしょう。
設計事務所は100%自由に家が建てられます。
しかし、100%自由ということは、ハウスメーカーのようにある程度決まった製品ラインナップを元に建築プランが提示される、というのがないことが、ある意味リスクです。
明確な意思を持って、自分達でを決める覚悟がないと、自分達が住みやすい家ではなくて、建築士さんが建てたい家が建ってしまう可能性があります。
(2)建築士さんの作風や得意分野とマッチしているか
なんでも自由に設計できる設計事務所ですが、やはり建築士さんの作風や、得意分野というのはあります。
主に、デザインの傾向、といってもいいでしょう。
陸屋根でモダンでかっこいい家、和の雰囲気を感じさせる家、素材感が際立った家、奇抜な形状の家など、設計事務所によってある一定の作風のようなものがあります。
設計事務所のウェブサイトで、建築事例を眺めてみると良いというのは下記記事で書きました。
いくつか設計事務所のサイトをご覧になってみると、見事にそれぞれの個性が出ているのがわかると思います。
完全自由設計といっても、やはり各建築士さんのやりたいこと、理想とする家といったものは、過去の建築事例ににじみ出ているものです。
私達の理想の家づくりに必要だった要素
私達夫婦が家づくりに求めたものは時短です。
実用的で機能性優先の家づくりです。
私達夫婦は、最初から設計事務所に依頼するつもりだったわけではないのです。
家づくりの検討を始めた初期の段階では、住宅展示場にも行きましたし、モデルハウス見学にもいきました。カタログもたくさん集めてみました。
一般的に行われる手順で、とにかく情報を集めていました。
そんな中で、いくつか気になるハウスメーカーが出てきたので、実際に話を聞いたりしました。
そこでまっさきに問題となったのが、設備ひとつとっても、選べる選択肢が極端に少なかった、ということなんです。
例えば大きな食洗機を入れたいといっても、ミーレが入るキッチンは選択できなかったりしました。
断熱性能や、窓の種類なども、選択の幅が少なく感じたのです。
最初に書いたとおり、私達の基本コンセプトは実用的で機能性優先の家づくりです。
ハウスメーカー巡りをしながら、私達夫婦が家づくりに本当に求めていることがより明確になりました。
私達が本当に求めていることは、「機能的な家を作るための自由な選択ができること」だったわけです。
設計事務所に期待したこと
自由な選択を制限されそうだ、ということでハウスメーカーに依頼することをあきらめた私達夫婦。
そんな中で、自由に設計できる設計事務所に依頼するのはどうだろう、ということになったわけです。
次に、自分達の理想の家を建ててくれる設計事務所はどこだろう、となったわけですが、下記記事でもご紹介したとおり、私達も設計事務所のウェブサイトをたくさんチェックすることから始めました。
また、実際にオープンハウスに何か所も出向き、直接話を聞いてみたりもしました。
当初は陸屋根でシャープで見た目がかっこいい家をデザインする設計事務所さんに憧れたりもしました。
でも私達が本当に求めている家は実用的で機能性が高い家です。
見た目がかっこよかったり、奇抜なデザインの家を建てる設計事務所さんの話は、どこかピンとこない面がありました。
そんな中で、実際に我が家を設計してくれた建築士さんに出会うわけですが、私が依頼した建築士さんは、奇抜さよりも快適性を優先する家づくりをしているかたでした。
過去の建築事例をみてみても、他の設計事務所とは明確に異なる箇所がありました。
見た目よりも機能性
設計事務所の建てる家は、見た目でモダン、シャープさを出すために陸屋根の建築事例が多のですが、私がお願いした設計事務所さんは、ちょっと古風にも見える「軒」がある家がほとんどだったのです。
軒は日射遮蔽や外壁の保護などにも有用で、実に機能的です。
軒の重要性については【平屋の実例】夏涼しく冬暖かい家の作り方【軒がポイント】で解説しています。
軒をきちんと出す家を作る、ある意味、設計事務所的ではない、優しいデザインをする設計事務所だったわけです。
私達が家づくりにもとめたものは、「機能的な家を作るための自由な選択ができること」でした。
「自由な選択」は設計事務所であればほぼ叶えられます。
プラスして、機能的であるためには、かっこよさよりも、住み心地を優先した設計を得意とする建築士さんでなくてはなりません。
そんな2つの理想をかなえてくれたのが、私がお願いした設計事務所さんになります。
自分達に合った設計事務所を探す
自由設計が可能な設計事務所とはいえ、建築士さんの考え、個性は驚くほど違うものです。
見た目のかっこよさに魅かれて家づくりをお願いしたが、出来上がってみたら自分達が本当に求めていたのは見た目じゃなかった、となっては悲しいです。
また逆に、見た目のかっこよさ、奇抜さを最優先したいかたが、私がお願いした設計事務所に依頼したのでは、物足りない家ができてしまう可能性が大です。
もし設計事務所へ家づくりをお願いするなら、自分達のコンセプトを実現してくれそうな事務所を探しましょう。
設計事務所にも個性や強み、弱みがあります。
建築士さんと自分達の考えが合う、合わないをはかるためにも、自分達が建てたい家の明確なコンセプトが必要です。
コンセプトがあってはじめて、この人に頼んでみようか、という判断ができるようになります。
【まとめ】自分達に明確なコンセプトがないといい家は建ちません
今日の記事をまとめます。
- 設計事務所に頼む場合に限らず、家づくりは自分達の理想の家のイメージ、コンセプトが明快であることが最も大切です。
完全自由設計が可能な設計事務所では、なおさら自分達の明確な意思が問われることになります。
まずは情報を集めて、イメージ、コンセプトを固めましょう。
自分達の理想の家のコンセプトが決まっていないと、どんな有名建築家に頼んでも理想の家は建ちません。 - いくら完全自由設計といっても、設計事務所ごとにデザインの傾向、得意分野は異なります。
建築士さんが何を重視した家づくりをするのか、過去の建築事例を見たり、直接話を聞いてみたりして分析しましょう。
自分達の考えに合う設計事務所に出会えれば、家づくりの成功確率はグッと高まります。
たとえ有名な建築家のかたに頼んでも、丸投げでは、自分達にとって住みやすい家は建ちません。
設計事務所に頼むにしても、ハウスメーカーに頼むにしても、まずは自分達で情報を集めて勉強する必要があることは一緒です。
いい家が建つかどうかは自分達次第。
これは実際に家を建ててみて、本当に強くそう思います。
本日も最後までお読みいただきありがとうございました。
みなさんの家づくりの参考になれば幸いです。
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