今日の記事はこういった疑問に答えます。
結論から言うと、停電時にパワーコンディショナーを「自立運転モード」に切り替えると、非常用電源として使用することが可能です。
蓄電池がなくても、日中晴れていれば1500Wまでの電化製品の使用が可能になります。
本記事では我が家の長州産業製パワーコンディショナーを例とした自立運転モードへの切り替え手順と、停電時に太陽光で発電した電力が活躍するケースについてご紹介したいと思います。
長時間の停電時に太陽光発電の電気を使うことができるのか気になっているかたは必見です。
パワーコンディショナーとは?
太陽光発電モジュールで発電した直流電流を交流電流に変換し、商用電源として住宅用分電盤に供給する装置です。商用電源とは電力会社から供給される交流電流のことです。
長州産業の太陽光発電システムを停電時に自立運転に切り替える手順
以下の順に操作すると、自立運転コンセントを使えるようになります。
- パワーコンディショナーのリモコンのスイッチを「停止」にする
- 太陽光発電用ブレーカをOFFにする
- パワーコンディショナーのリモコンのスイッチを「運転」にする
- 自立運転コンセントに電化製品をつないで使用する
①パワーコンディショナーのリモコンのスイッチを「停止」にする
停電になったら、最初にパワーコンディショナーのリモコンを操作します。
我が家は土間のパントリーの上部に、配電盤とパワーコンディショナーのリモコンがあります。
下記がパワーコンディショナーのリモコンです。
こちらのスイッチを「停止」にします。
②太陽光発電用ブレーカをOFFにする
続いて配電盤で太陽光発電用ブレーカをOFFにします。
我が家は出力12.5kwのため、パワーコンディショナーが2台あります。
ブレーカも2つあるので、どちらもOFFにします。
ブレーカをOFFにすることで、パワーコンディショナーから配電盤への電力の供給をストップします。
③パワーコンディショナーのリモコンのスイッチを「運転」にする
もう一度、パワーコンディショナーのリモコンのスイッチを「運転」にします。
この操作によりパワーコンディショナーは自立運転モードに切り替わります。
自立運転モードに切り替わったあとは、太陽光発電モジュールで発電した電気が屋内に設置した「自立運転コンセント」に直接供給されるようになります。
④自立運転コンセントに電化製品をつないで使用する(蓄電池なしで冷蔵庫もOK)
太陽光発電が1.5kw以上発電した状態であれば、自立運転コンセントに電化製品をつないで使うことができます。
我が家の自立運転コンセントは、キッチンの背面収納の上に設置してもらいました。
見た目は普通のコンセントと変わりありません。
当然、パワーコンディショナーが自立運転モードでない時は電力は供給されていませんので、普段間違えて使用しないように注意が必要です。
間取り図的にはこのあたりになります。
自立運転コンセントの設置個所は自由に選べます。
キッチンにしたのは施工会社さんのおすすめでした。
昼間、長時間の停電があった際に一番困るのは冷蔵庫だからだそうです。
冷蔵庫の近くに自立運転コンセントを設けておけば、停電時も冷蔵庫を稼働させることができ、生鮮食品などを腐らせることがありません。
自立運転コンセントに接続できる機器は1500Wまでです。
15Aを超える電流が流れた場合、機器内の保護装置が働く場合があります。
保護装置が数回働くと自動店に運転を再開しなくなります。
太陽光発電システムの自立運転コンセントが活躍するケース
災害時の電力としての活用が期待されます。
自立運転コンセントで使える機器(冷蔵庫もOK)
自立運転コンセントに接続できる機器は1500Wまでですが、100Vコンセントを利用する以下の機器は問題なく使えそうです。
- 冷蔵庫
- テレビ
- スマートフォンの充電
- 電気ポット
- 炊飯器
- 電子レンジ
- エアコン
これだけの機器が停電時も使えると、かなり重宝することは容易に想像できます。
自立運転コンセントは災害時に活躍する
太陽が出ている昼間だけ限定ですが、以下の用途に活用可能です。
- スマートフォンの充電
- テレビの視聴
- エアコンで部屋を冷やす、暖める
- 冷蔵庫、炊飯器、電子レンジ、電気ポットへの電力供給
スマートフォンの充電
現代社会では災害時の情報収集においてスマートフォンの利用がかかせないものとなっています。
スマートフォンも充電が切れてしまえばただの箱となってしまうので、太陽光発電で停電時でも充電ができれば心強いです。
もし、モバイルバッテリーなどをお持ちなら、自立運転コンセントで満充電しておくことで、屋外に避難した時にもスマートフォンへ電力を供給し続けられます。
スマートフォンの電源を確保できればLINEや災害用伝言版などでたえず家族と連絡を取れる体制を保つことができ、家族の危機にも素早く対応できます。
テレビの視聴
スマートフォン同様に、テレビのニュースの確認は情報収集手段として大変有効ですね。
我が家の場合はテレビからのキッチンまで距離が離れているため、延長コードが必要ですが、それでもいざというときに延長コードをつなげばテレビが見えるのは、不安な災害時において安心できるひとつの材料になります。
エアコンで部屋を冷やす、暖める
エアコンを使うことができれば、冬場には部屋を暖めることができますし、夏の日中の暑さをしのぐことができます。
最近の高気密高断熱住宅であれば、エアコンで一度部屋の温度を調整できれば、魔法瓶のような効果によってある程度の長時間にわたり室温をキープできます。
停電時に短時間でもエアコンが使えることはありがたいですね。
冷蔵庫、炊飯器、電子レンジ、電気ポットへの電力供給
冷蔵庫と電子レンジにも電力が供給できれば、例えば冷凍食品を温めて食べるなどの対応も可能になります。
また水を備蓄してあれば、炊飯器でお米を炊くこともできますね。
お米を炊いて、ふりかけをかけておにぎりを作って食べることもできます。
また、電気ポットでお湯をわかせば、温かいお茶やコーヒーを飲むこともできるでしょう。
非常食は基本的に冷たいものばかりになるので、暖かいおにぎりや飲み物があるんは、災害時にはとてもありがたいことではないでしょうか。
非常食などを備蓄しておくことはもちろん必要ですが、冷蔵庫、炊飯器、電子レンジ、電気ポットが使えれば非常時の食事のバリエーションに幅ができそうです。
【まとめ】蓄電池なしでも、太陽光発電の自立運転コンセントは万が一への備えとして有益です
今日の記事をまとめます。
- 自立運転モードへの切り替えは3か所の操作(パワコン停止、ブレーカOFF、パワコン運転)だけ可能です。
簡単な操作なので、災害時などにも慌てずに切り替えられます。 - 自立運転コンセントは災害で長時間停電した際に重宝しそうです。
特にスマートフォンの電源確保はリアルタイムの情報収集、家族との連絡手段の確保に威力を発揮します。テレビのニュースが視聴できることも心強いでしょう。
エアコンなどの空調機器が使えるのも真冬や真夏には重宝しそうです。
また、冷蔵庫、炊飯器、電子レンジといった機器を使うことができれば、お米を炊く、冷凍食品を温めるなどの対応が可能です。
備蓄しておいた非常食だけでなく、温かいおにぎりを作って食べたり、温かいお茶が飲めるのは、災害時には非常にありがたいことです。
太陽光発電の自立運転モードは滅多に使うことはないと思われますが、それでもこうしてできることを記事にまとめてみると、いざという時には頼りになる設備だということがわかりました。
普段の電気代削減や売電収入によって家計が潤うことに加えて、災害時にも心強い味方になってくれることがわかり、太陽光発電を導入して本当に良かったと感じています。
本日も最後までお読みいただきありがとうございました。
みなさんの家づくりの参考になれば幸いです。
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